大判例

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東京高等裁判所 昭和39年(ネ)36号 判決

1 被控訴人は、本件手形は、控訴人と訴外協同油脂株式会社(以下協同油脂という)の共謀による詐欺ないしは協同油脂単独の詐欺により振出されたものである旨主張するが右主張事実を肯認するに足りる証拠はない。被控訴人の右抗弁は採用の限りでない。

2 控訴人が、昭和三七年七月一八日、被控訴人に対し、協同油脂の製品である天ぷら油一八一、五キログラム入罐五〇罐を、代金一一三万二五〇〇円、商品引渡期日昭和三七年七月二〇日、代金支払期日同年九月二〇日の約で売り渡したこと、本件手形は、右代金支払のため振出されたものであり、右商品が未だ控訴人から被控訴人に引渡されていないことはいずれも当事者間に争いがない。してみれば、被控訴人は、控訴人より右商品引渡債務の履行の提供のあるまでは本件手形金の支払を拒むことができるものというべきである(被控訴人は、商品の引渡のない限り本件手形金支払の義務はない旨主張するが、本件の場合、引渡債務の履行の提供のあるまで支払を拒みうるにすぎないこと民法五三三条に徴し明らかである。)。

(牛山 岡松 川崎)

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